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大会長挨拶

第37回日本看護歴史学会学術集会

大会長   鈴木 紀子

国際医療福祉大学小田原保健医療学部

看護学科准教授

 日本看護歴史学会は、1987(昭和62)年に京都市看護短期大学で第1回大会が開催され、2022年に35周年を迎えました。現在は会員300名とまだまだ小規模の学会ではありますが、歴史を生きるひとりとして、歴史を見つめ、未来に歴史を繋げるために何ができるか、という意識をもつ方々が会員となっている学会です。

 新型コロナウイルスにより、看護職は医療の最前線で使命を持ち、罹患された方に向きあってきました。また学生の臨地実習は制約が続いており、未来を担う看護学生の教育という点においても大きな課題と向き合っています。当学会では、過去の歴史の事象を調べて発表するにとどまらず、今、社会で起こっていることを事実として記録し、研究という形で未来に残す、繋げることも使命としています。

 そこで第37回学術集会のテーマは、「日本の近代化と看護 ~看護は何を未来に繋ぐのか~」としています。明治以降、日本は西欧諸国に倣い近代国家を目指して産業を発展させ、西洋医術を導入し、ナイチンゲール方式による職業看護婦の教育によりトレインドナースの育成を始めました。明治となったのは1868(明治元)年です。そして第二次世界大戦が終わったのが明治元年から77年後の1945(昭和20)年であり、昨年2022年は終戦から77年が経ちました。第二次世界大戦を折り返しとして、日本は悲惨な戦争の終焉を迎えるまでの77年を超えて、新たな国造りの年を2023年に迎えました。2023年は日本の新たな道の初年度ともいえる年です。

 その年に開催する学術集会ですので、教育講演では私たちが歴史を見る視点、歴史から何を学ぶのか、そのような講演をしていただける歴史学の専門家、研究者の先生方をお呼びしました。2日目には、シンポジウムを企画しています。先にも述べましたようにコロナ禍で臨地実習ができない中、看護の技を未来にどう繋げるのか、看護基礎教育のなかで特に看護技術を大切に教えている方に、シンポジストになって頂き、ディスカッションしていく企画をいたしました。

 コロナ流行の不安がなくなったわけではありませんが、対面での学術集会開催を予定しております。

会場は神奈川県小田原駅から徒歩3分にあります国際医療福祉大学小田原キャンパスです。大学からは小田原城が良く見えます。暑い盛りでの学術集会開催になりますが、是非、小田原観光、足を伸ばしての熱海、箱根観光も計画頂きながら、多くの方にご参加いただき、会場でお会いできることを楽しみにしております。皆様の参加を心よりお待ちしております。

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